ちょっと真面目な10年後の話

IT人材、10年間で200万人に倍増 総務省の情通審議会が報告書案まとめる
(産経新聞 6.20日号)
 総務省の情報通信審議会は20日、平成37年までの今後10年間で、ITに関する専門知識を持つ人材を約200万人に倍増させる目標を盛り込んだ報告書案をまとめた。すべてのモノがインターネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)をめぐる世界的な競争が繰り広げられ、ニーズが高まるという見方が背景にある。情報セキュリティー対策などITの新たな資格制度の創設を検討する必要も指摘した。

 報告書案は、同審議会の情報通信政策部会で了承された

ー中略ー

資格制度については、ネットワークのソフト化や、データ分析、情報セキュリティー対策などの技術を対象に創設を検討すべきだとした。小学校などで必修化される予定のプログラミング教育を活用してIT人材の量的拡大を図る方向性も示した

引用以上

さて、この流れを読む上で重要な視点は、
日本のIT人材」なのか「日本のIT人材」なのかだと思います。
すでにご承知の事だと思いますが、
IT人材の特にSIerと呼ばれるエンジニア達は不当に安い給料で酷使される現状が日本ではあります。
実際に、知り合いのある企業では20人のプロパーと50人の派遣を抱えていらっしゃるのですが、
それでも毎日100件前後の新規案件が来るそうです。
需要過多の状態なんですね。
3つの受託企業を経ての100件です。
いかに中抜きが行われて現場のエンジニアに行き渡らない現状があるか、
さらに、どれだけの機会ロスを起こしているかという事です。

私が現在お手伝いをしている日本のIT企業の取り組みの一つに、
東南アジア各国の優秀なIT人材に日本語を学ばせて、日本で就労して頂くという計画があります。
もちろんその中でさらに優秀な方々はソフトウェアデベロッパーとして活躍されると思いますが、
メインとしては技術屋さんとして安く雇える外国人が欲しいという本音があるんだと思います。

一方で、日本の人口問題として2035年には若者1人が老人1人を支えなければならない時代が到来します。これは避けられる事無く必ず来ます。
自分の年齢に20を足して後期高齢者で無ければ支える立場な訳です。
若者1人が家族以外の1人をです。
つまり、外国人の若い優秀な人材に日本へ働きに来て頂くという流れは必然なのだと思います。
冒頭の言い方をすれば総務省の本音は「日本人のIT人材」ではなく「日本のIT人材」を増やす方向性へ舵を切っているという事ではないでしょうか。
色々と問題を指摘される技能実習生でも滞在期間3年から5年に延長されるほど盛んですし、
家事代行の分野でも外国人の就労がつい先日、正式に認められました。
ITの世界に限らず日本の社会は外国人の方々へ来て頂けねば成り立たない世と言えるでしょう。

では、今の子供たちが社会人になるとき、
例えば小学3年生の現在8歳が社会にでるとき(2030年)
どのような能力が必要とされる可能性があるのでしょうか。

それは誤解を恐れずに言うなら、プログラマーとしてだけではなく、
そういったIT人材をリードできる能力ではないでしょうか。
ITに関する基礎知識を十分に備えたうえで、プログラマーと対等に話し合える能力。
さらには指示を出して、チームの輪を保って、仕事として成立させる能力。
これにはプログラミング能力は勿論の事、異文化理解、言語能力、論理的思考力、
コミュニケーション能力などが今までよりは違った形で求められるのだと思います。
第一線で働く高齢の方々は当たり前のようにスマホを使いこなします。
社会で活躍する為には、何よりも時代に適応できる能力が必要なのだと思います。
もちろん、これは子供だけに押し付けるものではなく、
今の大人も等しく向き合わねばらない時代の潮流ではないでしょうか。
『機械オンチだから・・・』『外国人は苦手だから・・・』と目を背けるのではなく、
積極的に大人が学ぶ姿勢を身に付けるべきだと思います。


かつての日本人がそろばんを習って基礎計算能力を高めて経済成長の一助となっていったように、
今後の日本人はプログラミングを習って、世界と組める人材へと羽ばたく必要があるのかもしれません。

私塾とはライセンス業でも何でもありません。言い換えれば品質の保証がある訳でもありません。
だからこそ、一歩早く、自由に動ける利点もあります。
今だからこそ準備しなければならない事を真剣に考えられる場所でありたいと思っております。

2016年06月21日